日本臨床睡眠医学会
~日本に境界なき睡眠医学を創る集い~

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組織委員長挨拶

2014 年 2 月 6 日

 
 睡眠は健康な生活の源であり、とても大切です。にもかかわらず、現代社会ではあらゆる世代の睡眠が危機に瀕しています。なにより、睡眠時間が不足しています。睡眠が短いと、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になりやすくなります。ミスや事故も起こりやすくなります。また、良質な睡眠がとりにくくなっています。その原因は加齢、生活上の悩み、睡眠に関連した病気など様々です。これらの睡眠問題に適切に対応するには、個人の努力だけでなく、組織あるいは社会の努力が求められます。睡眠の研究についても,基礎的な成果と臨床的な成果とを統合させる必要があります。

 このような観点から,今回6回目のISMSJ学術集会のテーマは,「これからの睡眠」を社会と個人の視点から問うと決めました。医師とともに、検査技師、看護師、研究者など多職種の会員の皆さまと一緒に,睡眠の健全化、睡眠関連疾患の有効な治療に向けて,社会と個人のなすべきことを議論したいと思います。特別講演のMark R. Rosekind先生(米国国家運輸安全委員会)には、地域、職場、そして国家として睡眠を向上させる意義をご講演いただく予定です。ぜひ多くの方々にご参加いただき、睡眠医学のより良い将来を探っていただけますと誠に幸いです。

             独立行政法人労働安全衛生総合研究所
             高橋 正也