日本臨床睡眠医学会
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「第7回ISMSJ学術集会」第2-3日目(2015/8/1-2) レポート

2015 年 9 月 30 日

 第7回ISMSJ学術集会は2015年7月31日から8月2日まで眺望の良い大阪・梅田スカイビルにて行われた。今回の学術集会のテーマは「睡眠から脳機能を探る」であり、どのような講演やポスターがあるのか心を躍らせながら参加した。

 わたくし自身は仕事の都合により2日目からの参加となったが、特にフェデリカ・プロヴィニ先生の招待講演は印象に残った。PSGは波形記録のみを行うのではなく、睡眠中の患者の様子を記録する事が重要であり、かつリアルタイムで観察する事の重要性も改めて感じた。講演は致死性家族性不眠症やPLMSなどの病態生理にも亘り多くの学びがあり、講演後の質問会でも活発に意見が交わされていた。

 ポスターセッションでは各セッションが領域別ではなく、ミックスされており、ひとつのセクションに参加すれば、網羅的に学ぶことができ非常に良いと感じた。

 3日目はISMSJ初の試みである医科と歯科とのコラボレーションによるサテライトシンポジウム「閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療に口腔内装置をもっと活かすために」が開催された。医師(神内、耳鼻、小児などの各科)、臨床検査技師、歯科医師、歯科衛生士らの参加で会場が溢れんばかりとなった。各専門分野からの口腔内装置(OA: oral appliance)に対する意見を基に時間いっぱいまでディスカッションが行われた。私自身は、OAは下顎を前方へ出して気道を広めると言うぐらいの知識しかなかったが、実際には上顎との関係や、OAの微調整の大切さ、マウスピースタイプのみならず様々な種類がある事など大変勉強になった。その上で医科および歯科の連携の大切さを痛感し、各種学会やシンポジウムを通して取り組みが広がって行けば、もっと患者さんの為になると感じた。

 今回は初めての参加であったが、多く学べ、またPSG友達(P友?)も増やす事が出来、大変有意義であった。

                       (関西電力病院 睡眠関連疾患センター 紀戸恵介 記)




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