日本臨床睡眠医学会
~日本に境界なき睡眠医学を創る集い~

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「第12回ISMSJ学術集会」レポート

2022 年 1 月 12 日

 Viva!ISMSJ!

 
                                     京谷クリニック  京谷京子




スペイン語で学術集会はCongressoという。集会を表す言葉は他にFiestaというのがある。Fiestaは参加している人全員がワイワイと楽しむものだ、とスペイン語講座の先生が説明していた。私にとって日本睡眠学会はCongresso であるが、ISMSJはどちらかというとFiesta に近い。ラテンのFiestaでは招待された人たちが、自分の友人やたまたま行く道で出会った隣人を連れて来て、初めて会った人同士が入り交じって騒ぐというのが一般的である。ISMSJのミッションの一つに「睡眠医学を通じて知り合いを増やすこと」というのがあるから、この意味でもFiestaにより近いと言える。


Fiestaには目玉が必要である。たとえば秋田の伝統的な民俗行事になまはげというのがある。鬼の仮面をつけた集団が「泣ぐごはいねーか」「寝ないごはいねーか」と家々を回るあれである。特別講演の菱川泰夫先生をなまはげに例えるつもりは毛頭ないが、インパクトのあるお話はFiestaの目玉にふさわしい。


Fiestaでは数々の趣向を凝らしたショーが開かれる。楽しんでもらうためにお芝居とか手品とかキャラの立った芸人を集めて互いにその個性を競い合う。海外からのエンタテイナーももちろんやってくる。スタンフォード大学に落語研究部門があるか否かは定かではないが、ネットを通して寸劇を披露していただくことも可能であった。昨今ダイバーシティが重要視されているから、基礎医学の研究者、大学、病院、そして当院のような零細なクリニックの医師、検査技師、その他様々な分野の人間が自由に意見を戦わす場がシンポジウムであった。


Fiestaには屋台もつきものである。枯れ木も山の賑わい、同じあほなら発表せな損損、とばかりに当院も2年間温めたネタを一般口演に出させてもらった。コロナで延期になった一年間は長く、ネタが腐って発酵してしまうのでないか‥と心配であったが、どの屋台、いや一般口演も日頃の身近な疑問、発見を料理して味わい深いものであった。


最後にラテンのFiestaには美人コンテストというのがつきものである。当院はご存じの如く美女揃いであるので、コンテストにはかなり自信を持っていたのであるが、残念なことにコロナ禍で会場ではマスク着用が必須ということでその美貌を披露することが叶わなかった。その代わりと言ってはなんだが、今年度よりベストプレゼンテーション賞というのが創設された。これは組織委員の投票によって優れた一般口演を選んで賞を与えるというもので、あくまで見た目ではなく口演の中身によって選ばれる栄誉である。


最後になったがコロナのクラスターもなく爆弾テロもなく無事第12回ISMSJのFiestaを終えることが出来たのは谷口充孝大会長はじめ裏方の皆さんのおかげです、ありがとうございました。来年また奈良でお会いしましょう!Hasta pronto!




第12回ISMSJ 学術集会レポート





   

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